春場所
横綱になったので、土俵以外で人前に出る機会が格段に増え
メディアの前で話すのも苦手と言ってられなくなり
おかげでチック症もほぼ完治
これまでの「不必要な緊張」という感覚から解き放たれたのか
今のところ「平常心」で相撲が取れている様子の稀勢ちゃん
(そもそも「平常心」って武道の基本なんだけど、15の時から力士やっててこれまで身についていなかったのが不思議)
この変化がホンモノかどうかわかるのは、一つ負けた翌日の表情筋の動きによってでしょう
さて、今場所の不思議:
普通、本場所の開催地出身力士には「ご当所」ということで
土俵入りで四股名を呼ばれた時や、取組前に土俵に上がったときに
他よりも盛大な拍手が送られるものです
本場所が行われる都道府県ではなかったとしても、その近く
例えば「九州場所」なら、福岡県以外の九州出身力士全員を主に
山口県出身の「豊響」に及ぶまで
ですから、これが大阪場所の場合
地元出身の「豪栄道」や「勢」になれば当然ながら声援もスゴい
ワタクシの脱臼同士、三重県出身の「千代の国」に至っては
名古屋場所でも大阪場所でも応援が大き目
ところが、です
以前インタビューを聞いていてモンゴルの人だと勘違いしてしまったくらい日本語がたどたどしい「大翔丸」
大阪府出身にも関わらず
声援が・・・
いえ、ないわけじゃーない
けれど、ちっとも盛り上がらない
少なくともワタクシが相撲を観るようになってから、こんなことは初めて
初めてといえば・・・
ワタクシ杖道の稽古で先日
初めて「古流(こりゅう)」というのをやらされました
今までのは「制定(せいてい)」といって
当時、刀と戦った実際の形を少しわかり易く省略したものだそうで(それでも私にとっては充分難しいのですが)
「ホンモノの戦いを再現しているのは古流だ」ってことで
上段者の皆さんが熱心に稽古しているのは知っておりました
別に「ホンモノの戦い」をのぞみもせず
この道を極めたいわけでもなく
増してやこれ以上の段が欲しいわけでもない
ただひたすらに「骨粗鬆症の予防として」「仕方なく」続けているワタクシとしては
そんな難しい&恐ろしいことをするつもりは微塵もなく、度重なるお誘いをなんとか凌いでいたのですが・・・
おじーさん達は、基本こちらの希望や好みを聞く耳を持ちません
強制的に始めさせられた「古流」の最初の方に
「大変な技」がありました
いえ、ワタクシにとってはぜーんぶ難儀なわけですが・・・
振り下ろされる刀を避ける為に、杖を持っている者が
左ヒザを内側に折ってしゃがみこむ場面があるんです
ええ、よりによって、この、年に何度かは脱臼する左ヒザをです
しかも、かなり変な中途半端な角度で
教えてもらいながら
「あ、あわわ・・・ヒ、ヒザがぁ・・・」と
懸命に脱臼しやすいことを訴えますと
さすがの彼らも驚いた様子で「無理のない範囲で」と
その角度だけは容赦してもらえましたが・・・
問題は
おじーさん達はすぐ忘れるってこと
増してや、2、3週間に一回くらいしか稽古に参加しないワタクシのヒザのことなど
覚えていてくれるはずはなく
今後、この技に挑む度に大声でヒザのことを伝えなければならないと思うと
トホホ
ワタクシの春場所、波乱の幕開けです